ライト兄弟の生涯を3人のキャストと生演奏で綴る新作ミュージカル『翼の創世記』開幕! 写真とゲネプロレポ到着。

客席100人ほどの劇場で、その夜、描かれたのは、空を飛びたい、という人類の夢に生涯を捧げた者たちの軌跡。これは、時の流れを描くことが好き、と語る、石丸さち子さんのオリジナルミュージカル『翼の創世記』でのこと。

 

演出家の石丸さち子さんの団体Theatre Polyphonicの第7回公演 ミュージカル『翼の創世記』Genesis of Wingsが開幕、2024年11月29日から12月25日にかけ、東京・ブルースクエア四谷にて上演中。
本作は、A,B,C,D,Eの5チームに分かれ、出演者には上口耕平さん、門田奈菜さん、上川一哉さん、工藤広夢さん、鈴木勝吾さん、DIONさん、百名ヒロキさん、福室莉音さん、山﨑玲奈さんが出演、音楽を担当する森大輔さんは、なんと生演奏で全公演に参加! するというからすごい。
初日に先駆けて、行われたAチーム(上川一哉、鈴木勝吾、門田奈菜)ゲネプロレポートと写真をここにお届け。

 

劇場中が初日にむけ、活気づいている。
本日はAチームのゲネプロだが、もちろんすべてのキャストがそろっている。劇場の黒壁一面には、ライト兄弟の記憶、あるいは脳内がどこまでも広がる。
これは舞台美術の池宮城直美さんが劇場入りしてから描き続けた、という数式や図版。
それらが仄かな灯りのなか、美しく浮かび上がる。
現代アートのインスタレーションのような空間にしたい、という石丸さんの言葉通り、劇場に一歩、踏み込んだ瞬間から、この旅は始まっているーー。

 

登場するのは、年老いた弟のオーヴァル・ライト(鈴木勝吾、工藤広夢、DION)。孤独の底にいる、彼を支えているのは、かつての記憶。
それは、兄のウィルバー・ライト(上口耕平、上川一哉、鈴木勝吾、百名ヒロキ)と妹のキャサリン・ライト(門田奈菜、福室莉音、山﨑玲奈)と歩んだすばらしき日々。

 

描かれたのは、兄弟の夢が生まれた、1978年から70年もの、きらめく時間。
やがて、妹が生まれ、彼らはともに同じ夢を追いかける。
実に39曲もの、さまざまなテイストの歌が心地よい。
作詞は石丸さんが、作曲は音楽監督でもあり、生演奏までも手がける、森大輔さん。
ときに激しく、ときに切なく、ときに元気よく、愛らしく、嬉しく、苦しく、声に乗せた感情が爆発する。すごい。
彼らを見守る、他のチームのキャストから、わっ、と拍手が起こり、手拍子が起こり、笑いが起こる。ああ、同じ空間を生きているのだ、と伝わる。

 

演じる彼らの、汗、涙、感情の奔流は劇場空間を満たし、観るものを巻き込み、さらっていく。
これ以上の言葉は無粋だろう。
届ける写真から、その熱を受け取ってほしい。
どうか、彼らとともに時の旅人として、同じ空間で生きてほしい。
そして、この小さな、けれど大きな可能性を秘めたオリジナルミュージカルの誕生を、目撃してほしい。

 

石丸さち子さんからのコメントも到着

小さな空間に、俳優がいて、お客さまがいて、光があたり、劇場になる。声という振動が、劇場を包み、お客さまの鼓膜と心をストレートに揺さぶる。俳優のささやかな表現、息づかいさえ届く空間で、上質なミュージカルをお届けします。
スタッフも、俳優も、挑戦ばかりの新作ミュージカル。海外上演を目指してスタートする作品のファーストフライトに、是非ご搭乗ください。

想いを語っていただいたインタビューはこちらから。

撮影・文/おーちようこ

 

ミュージカル『翼の創世記』Genesis of Wings

公式サイト

ほぼ毎公演に終演後にスペシャルカーテンコール、アフターイベント、ミニトーク、クリエイターズアフタートーク、ファーストフライトデーイベントも開催決定!
チケット販売状況などの詳細は、オフィシャルサイトでご確認ください。

■公演概要
公演名:「翼の創世記」Genesis of Wings
脚本・作詞・演出:石丸さち子
作曲・音楽監督・演奏:森大輔
出演:上口耕平、門田奈菜、上川一哉、工藤広夢、鈴木勝吾、DION、百名ヒロキ、福室莉音、山﨑玲奈
日程:2024年11月29日(金)~12月25日(水) 全38公演

会場:ブルースクエア四谷【BLUE SQUARE YOTSUYA】
(東京都新宿区若葉1丁目1-1 若葉大原ビル 地下1階)
チケット詳細:入場料 全席指定
10,000円(税込) + 1ドリンク
*土日昼公演 11,000円(税込) + 1ドリンク
*平日夜公演 9,000円(税込) + 1ドリンク

制作:木村孔三 制作協力:堀内美穂、児玉奈緒子
プロデューサー:石丸さち子

著: | カテゴリー:著・おーちようこ,レポート

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