何のために生きるのか「ミュージカル八犬伝―東方八犬異聞」/高橋美里

何のために生きるのか
何を選び、前へ進むのか

 

最善席 八犬伝

 

「ミュージカル八犬伝―東方八犬異聞」は、あべ美幸による人気コミックス『八犬伝―東方八犬異聞』(KADOKAWA・「エメラルド」連載中/1-15巻発売中)を原作とする伝奇ファンタジー。8つの玉に導かれた若者たちの運命、そして互いを思い合う気持ちの強さを描いた物語だ。

 

最善席 八犬伝

最善席 八犬伝

最善席 八犬伝

最善席 八犬伝

 

 今回の舞台では原作コミックスの1・2巻の内容が描かれている。まさに「物語はここから始まる」わけだが、それぞれのキャラクタや関係性がとても丁寧に描かれているのが印象的だ。

 里見莉芳(さとみりおう)演じる三上 俊がつややかでのびやかな歌声と凛とした姿で客席を魅了すれば、尾崎要(おさきかなめ・石渡真修)と尾崎家の五狐が楽しげに歌い上げるナンバーや、小悪魔的可愛さの浜路(田上真里奈)の「好きなものをおしえてあげる」とチャーミングに歌う曲も。語り始めるときりがないくらい素敵な楽曲の中でも、オープニングで歌われるメインテーマの力強さが圧倒的だ。リプライズで歌う人を、歌詞を変えていくことでその曲の意味が増しているように感じた。主人公である犬塚信乃(坂口湧久)と犬川荘介(北村 諒)が歌うこの曲は、歌詞も歌声も二人のお芝居も是非一瞬も見逃さずにいていただきたい。
(初日、このシーンで涙がこみ上げてきたことを記録として記しておきます)

  見逃せないのは楽曲のみでなく、演出、照明、衣装、全てがあいまって作品世界を作り上げている。特に、獣憑きである、妖がいるといった演出を舞台ならでは、の形で表現される。

 

八犬伝 最善席

最善席 八犬伝

 

 数々の楽曲に彩られながら物語は進む。
 犬飼現八(前内孝文)は愛する者を喪いその悲しみに耐えきれず死にたいと願い、
 信乃は、力にすがってでも生きたいと望んだ。
 大切な者のために在りたいとその強い思いが導きだした答えとは何か、切なくも美しい物語がそこにある。

 最後に。
 カーテンコールの後、手拍子とともにキャスト全員が歌う「My Wish」は、キャストの笑顔とともにあなたの脳裏に深く刻まれるでしょう。
キャストたちが一言ずつ歌詞を書いたというその思いの詰まった一曲を最後の最後まで楽しんでほしい。

 また、現在アニメイトカフェ池袋2号店では9月29日まで「純情ロマンチカ&エメラルド」コラボを開催中。八犬伝コラボメニューや複製原画の展示なども実施中。
 予約が必要な曜日もあるので詳しくは以下のサイトで確認を。

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