清家利一さんを偲ぶ会が、思い出深い紀伊国屋ホールにて、しめやかに執り行われました。
2026.8.1

59歳という若さで他界した、清家利一さんを偲ぶ会が本日、数多のつかこうへい作品が上演された、紀伊国屋ホールでしめやかに執り行われました。
会の発起人は同期の岡元次郎さん、宮川佳寿姫さん、宮崎剛さん、諸鍛治裕太さんらジャパンアクションエンタープライズ(JAE)の人々をはじめ、北区つかこうへい劇団第1期生の神尾佑さん、『飛龍伝』で共演した筧利夫さん、つか作品を手がけるプロデューサーの岡村俊一さん。
そして、数多のつか作品で共演したNON STYLEの石田明さん、的場浩司さん、錦織一清さんといった、盟友とも言える深い絆の人々です。


在りし日の写真が飾られた舞台上には、縁(ゆかり)ある人々から届けられた花が整然と並び、これまでの仕事の幅広さが伺えます。
ここで清家さんの紹介を少し。
JAEの前身となる、ジャパンアクションクラブ(JAC)14期生として入門、後楽園ゆうえんちショーの出演などを経て1985年に『電撃戦隊チェンジマン』の戦闘員役でデビュー、その後、舞台や時代劇にも出演。
広く知られることとなったのは、2006年の『轟轟戦隊ボウケンジャー』大剣人ズバーンをはじめとするスーツアクターとしての活躍です。スーパー戦隊シリーズを中心にスーツアクターとして鮮やかなバトルシーンで作品ファンを魅了するだけでなく、アクションコーディネーター、殺陣師として幅広く作品を支えた存在でした。





偲ぶ会には、それら多方面から旧知の人々とともにSNSをはじめとした呼びかけに応えた市井の人々が駆けつけました。
客席には『熱海殺人事件』で歴代の木村伝兵衛を演じた馬場徹さん、味方良介さん、荒井敦史さん、つか作品で数多の役を演じている須藤公一さん、細貝圭さんの姿も。
北区つかこうへい劇団12期生で、つか作品には欠かせない久保田創さんによる挨拶から幕を開け、まずは発起人を代表して岡元さんが登壇。
「手紙を書いてきました」と自身のスーツアクターとして代表作のひとつ『仮面ライダーBLACK』で宿命のライバル・シャドームーンとの苛烈なアクションの思い出と家族ぐるみの交流を振り返りました。
続けて、清家さんから殺陣を学んだという生徒代表による抜刀、JAEの女性先輩陣による歌と踊りが披露されます。
さらに後輩として数多の作品で共演した吉田智則さんは昨年、清家さん最後の出演となった舞台『蒲田行進曲完結編・銀ちゃんが逝く 台湾公演』の思い出と、その優しさを明かす言葉を涙声で語り終え。
それぞれに明かされる、生前のお人柄に、すすり泣く声があふれました。
客席からは『炎神戦隊ゴーオンジャー』でケガレシアを演じた及川奈央さんをはじめ、JAEの先輩や教え子といった人々からの一言も添えられ、北区つかこうへい劇団第7期生で現在は脚本・演出家として活動する渡辺和徳さんからの手紙を久保田さんが代読。
つか氏に無茶振りされた珍事とともに、清家さん、岡元さんらが活躍する幻の演目に言及し、会場は思わず笑いが起こる瞬間も。
ご家族からの真摯な謝辞にあたたかな拍手が。
そして、最後は全員による献花。
清家さんの当たり役となった「牛の清家」を生み出した『飛龍伝』で、主演の山崎一平を演じた筧さんによる挨拶。清家さんの怪演により、「牛の清家」が『飛龍伝』の脚本に残り続けることの意義を称え、共演した思い出を語り、拍手のなか献花が始まりました。
すべての人々が献花を終えた後は、劇場ロビーで発起人のひとりで会を取りまとめた岡村さんのご発声から献杯へ。和やかな歓談の場となり、しばし故人を偲ぶ晴れやかな時間が流れ、哀しみのなかにも笑顔讃える会となりました。
特撮、時代劇、舞台、現代劇、さらには殺陣師、アクションコーディネーターと数多の場で活躍した、ひとりの存在が紡いだ縁(えにし)の広さと深さに感じ入り、これからも数多の作品を通して続いていくのだと噛み締めた夜でした。
取材/おーちようこ



