緊急! 俳優&劇団を応援。無観客配信もできる、課金型の動画配信ツールをここに紹介・団体編
最善席がお届けする応援企画第二弾は、前回の個人配信ツールに続き、公演の様子などをお届けできるライブ配信ツールをここに紹介いたします。
第一弾・個人編はこちら
こんにちは、つかみです。緊急企画第2弾として、企業・団体向けのサービスをご紹介します。個人向けのライブ配信サービスも実現したら大変に嬉しいですが、たとえばすでに劇団などが所有するコンテンツ配信や、定期的な番組配信などが実現したらもっと嬉しいなと思い、記事を書かせていただきました。
今回は、無観客公演の配信にも利用できるサービスを開設難易度が低いと思われる順に3つピックアップしました。
観劇三昧
YOUTUBE
ニコニコ動画
以上のサービスをわかりやすく紹介します。
観劇三昧
視聴者は月額950円でスマホ、PC、タブレット、TVで見放題の演劇動画配信サービス。全国404劇団1394作品を配信している。(2020年3月31日現在)配信に関しての審査は基本的にないとのこと。運営会社は株式会社ネクステージ。
【公式サイト】観劇三昧 https://v2.kan-geki.com/
【開設条件】ホームページから資料請求、登録
【開設費用】無料
【収益化】有料配信の再生回数に応じて収益を分配
ワンポイント!
撮影・編集+DVD化を請け負うプランや、グッズの販売代行をするプランなど、公演の動画配信に慣れていない劇団の方々も、チャレンジしやすい体制が整っています。月額制で見放題のサービスなので、新しいファンの獲得も期待できるかもしれません。開設までの登録に当たっての要件・手順などの説明もまとまっていて、3つのサービスの中で一番分かりやすい印象でした。
YOUTUBE
広告収入のイメージが強いYOUTUBEだが、「ライブ配信」「プレミア公開」には投げ銭システムがある。アカウントは個人用の他に、企業・団体用(複数で管理)も作ることが可能。他にも再生回数に応じた広告収益や、視聴者がチャンネルに月額料金を払って特典を獲得する「チャンネルメンバーシップ」などもあるが、今回は「ライブ配信」「プレミア公開」での収益に特化して紹介する。運営会社はGoogle LLC。
※ライブ配信とプレミア公開の違い
プレミア公開は、有料プランの「YouTube Premium」と混同しやすいが、投稿者側・利用者側共に無料で利用できる日時指定公開の機能。
「ライブ配信」…生配信。配信後はアーカイブが残らない。
「プレミア公開」…公開日時を事前に指定して動画を配信する。日時の設定と共に動画を事前にアップロードするため、生配信ではない。公開後もアーカイブが残る。
【公式サイト】YOUTUBE https://www.youtube.com/
【開設条件】
GoogleアカウントでYOUTUBEのサイトから連携・登録
※企業用で使用の場合は、Googleのブランドアカウント(個人アカウントとは異なる)が必要になるが、企業用チャンネルを作るのと同時に作成することもできる
【開設費用】 無料
【収益化】
「SuperChat(スーパーチャット)」(投げ銭)
「SuperStickers(スーパーステッカーズ)」(投げ銭)
条件:チャンネルが収益化されている(※1)
チャンネル所有者が 18 歳以上である
チャンネル所有者の居住地が提供地域に含まれている
※1 収益化するための条件は、①チャンネル登録者数1,000名以上、②過去12か月の動画再生時間4,000時間以上(YouTube パートナー プログラム申し込みの条件)
また、収益を受けるには、Google AdSense アカウントの申請が必要
ワンポイント!
「SuperChat(通称スパチャ)」の成功事例としては、ニコニコ動画やYouTubeで活動する4人組のゲーム実況・音楽制作ユニット「M.S.S Project」が3月4日にZepp Diver Cityにて無観客ライブ配信を実施しました。その結果、「#MSSP無観客ライブ生配信」がTwitterの世界トレンド1位、また、有志のファンの集計により、「#スパチャ1億円」もトレンド入りしたことが話題になりました。
当初の予定では、ZeppNagoya、ZeppFukuoka、ZeppOsaka、ZeppDiverCity2日間のライブを行うはずが1日だけのライブ配信となりましたがペンライトの色とスパチャの文字色を合わせるなど、視聴者が思い思いに配信を楽しんでいた印象です。それだけにライブの時とは違った、舞台でのスパチャの楽しみ方なども生まれる可能性も期待できます。YOUTUBEの収益化は、時間と手間はかかりますが、個人のYouTuberの活躍を見ると、申請手順や配信方法はそう難しくないことが考えられます。
ニコニコ動画
有料ニコニコチャンネルでは、視聴者は、月額課金でコンテンツを楽しんだり、都度課金で配信動画を見ることができる。また、企業や団体だけでなく、創作活動の応援として、個人で配信するユーザーチャンネルの開設も可能。「エンタメ」カテゴリの中には2.5次元舞台や若手俳優に関するチャンネルが多くあり、2.5次元舞台・俳優のまとめチャンネルである『2.5次元 やっぱニコメン』も配信されている。運営会社は株式会社ドワンゴ。
【公式サイト】ニコニコ動画 https://www.nicovideo.jp/
【開設条件】要審査(ホームページ、ヘルプ内の「サポートに問い合わせる」からサポート窓口にて問い合わせ)
事前準備:「ニコニコチャンネル 開設のご案内 」ページから申請後、チャンネルツール発行フォームにログイン、審査日までに、ページデザイン、設定、動画(無料)、動画(有料)、ブログ記事の設定などの開設準備が必要
開設中のチャンネルの非公開申請は、ヘルプ内の「サポートに問い合わせる」から申請する
審査内容:
メールフォームでの申請内容の確認
「ページデザインのレイアウトが崩れていないか?」「販売できるコンテンツの準備ができているか」などのコンテンツの確認
開設基準:
原則として法人または行政機関であること(コンテンツ内容によっては個人での開設も可能)
コンテンツ内容が公序良俗に反していないこと
その他、ドワンゴの定める利用規約に抵触していないこと
運営条件:
最低月に1度のコンテンツ更新
ユーザーチャンネルは作成から運営までを開設者が行うため、動画のアップロードやページのデザイン作成が可能な環境が必要
【開設費用】無料
【収益化】
「都度課金」(チャンネル生放送はチケット制・5000枚上限)
「月額課金」(有料チャンネル登録)
「有料ギフト」(投げ銭)
※「ギフト」はチャンネル生放送で利用できる機能。番組作成時の詳細設定でギフト機能を「利用する」にする必要がある。また、収益化できるのは有料ギフトのみ
ワンポイント!
最初に審査があるのが特徴です。都度課金やチケット販売型の収益方法もあるので、すでにコンテンツを持っている劇団の方々は強いかもしれません。ユーザーチャンネルで、できることや、一般的な還元率などについてまとまった資料も公開されており、ホームページで確認ができます(参考『ニコニコチャンネルでできること』)。なお、2.5次元舞台・俳優のまとめチャンネルでは、舞台の振り返り配信などの他にも、所属俳優の方々をゲストに招いた番組も放送しており、2.5次元舞台のユーザーや視聴者とも親和性の高いと考えられます。
また、個人チャンネルを持っている2.5次元俳優さんや、演出家さん、芸能事務所もあり、業界的に個人チャンネルを開きやすいカテゴリなのかもしれません。運営条件として最低月1回の更新が必要なので、定期的に番組配信をしたい方や、個人で番組を作りたい方などにはよさそうです。
最後に
企業・団体向けのサービスは、動画コンテンツが必要になりますが、作品や所属俳優のトークといった番組の配信が可能になれば、情報発信だけでなく、収益面でも心強い味方になってくれると思います。また、動画の配信は、楽しみにしていた公演が中止になって、悲しい思いをしているファンの方々の希望にもなり、ここで会える、という場所にもなります。
動画コンテンツについて今後制作を考えているという方は、「配信 代行」「動画制作 代行」などで代行会社の検索をしてみると、色々な動画制作代行会社を調べることが可能です。応援する俳優、劇団の方々に、こういったサービスがあるよと、もしよかったらお伝えください。
取材・文/つかみ
写真/ぱくたそ
※本情報は2020年4月10日時点に、公式サイトなどを参考にまとめた内容です。後に変更になる場合もございます。
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