怒涛の会話、360度客席、座組の妙、まさに、演劇の愉快さがつまっている!?  時速 246 億「お暇(いとま)をどうぞ」稽古場レポ!

丁々発止の会話劇、ここに極まれり!!!

お笑いコンビ「あさりど」であり、アニメ『テニスの王子様』声優であり、役者でもあり、脚本家、演出家でもある、川本成さんが全力でお届けするのは、自身が主宰する「時速246億」最新公演は、川本さんをはじめとする個性豊かな、10人の俳優陣によるコメディ会話劇。

ある日の稽古場。
小野坂昌也さんが巫山戯る、と間髪入れずに、なだぎ武さんが朗らかに返す。
ニーコさんが笑いながら合いの手を入れる。
それぞれに定位置があるのだろう、森久保祥太郎さん佐野瑞樹さんをはじめとする俳優たちが稽古場のあちこちで台詞を言ったり、発声していたり。脚本に何かを書き込み、ぶつぶつと読んでいる俳優もいる。それぞれが稽古に向けて、心身を整えている。
そこへ、演出の喜安浩平さんから声がかかる。
さあ、稽古の始まりだ。

まずは丁寧に物語の冒頭を繰り返す。
ここは、観客に向けて、この作品を味わう方法を発見してもらうための重要な場面だけに、緻密に緻密に組み立てていく。
困っているのか、笑っているのか、今の感情の流れを伝える、それを受け取りどんな表情を乗せるかは演者に託される。

テンポよく言葉が飛び交う。台詞とは感じさせない軽やかさで、会話が続く。
立ち会うスタッフから思わず笑いがこぼれる。
言い回し、速さをとても繊細に整えていく。
誰かと誰かが話す空間の一角で、アイコンタクトをとってうなずき合う人、会話を受けてボヤく人、いろいろな想いが巡り、あふれていく。
キッカケが多い、タイミングが難しい、けれど、これらがぴったりとあった瞬間にトクベツな空気が流れ出す。思わず説教しちゃうオジサン、事なかれ主義のワカモノ、のちょっとしたズレが笑いを生む。これらの緻密な積み重ねが初日へと向かい、渦となり、爆発する。
果たして、なにが生まれるのかーーわくわくする稽古場だった。

 

出演するのは、川本さん演出の舞台「よんでますよ、アザゼルさん。」でその怪優っぷりをいかんなく発揮した小野坂昌也さん
ミュージカル『新テニスの王子様』といった話題作をはじめ、2.5次元作品に出演、活動の場を広げている新鋭、秋沢健太朗さん熊沢学さん
兄弟ユニットWBBを主宰、作、演出、出演、プロデュースとマルチな活動を続ける佐野瑞樹さん。
お笑い、漫談家、俳優としても幅広いフィールドで活躍する、なだぎ武さん
大人気アニメ「家庭教師ヒットマン REBORN!」のリボーン役を舞台でも演じ、クリエイターとしても多彩な才能を発揮するニーコさん
気志團の弟分“微熱 DANJI”のリーダーにして、“錦織劇団” を立ち上げ脚本、演出を手がける錦織純平さん。
声優としてアニメ『テニスの王子様』、『遊☆戯☆王』で声優として出演するとともに、俳優として数多の舞台にも立ち続ける、増田裕生さん
数えきれないほどのアニメ作品に出演する人気声優にして、アーティストとしてもめざましい活躍を続ける森久保祥太郎さん

 

「全員が自分の色を持っている人で、まさにアベンジャーズなんです」
そう語る、川本さん。
「ここ数年、ずっと考えていたんですが、コロナ禍からだんだんと人と人のつながりが消えていっているような感じがしていて。もっとたくさんの人と出会いたいし、たくさんの人とおもしろいことをしたい。そのためには、まず自分から動き出さないと」
それは、今年4月、全キャストオーディションを敢行したさよう、ならば、また、」のインタビューで語ったとおり。表現する「場」を自ら創り出す、という想い。
「こうしたつながりが、ひとつのムーブメントを生み出せたら良いなと思っているんです。この人たちがそろうと、なぜかおもしろいんだよなあ、という空気を作ることができたら、と」
だからこその挑戦だ。
その志と進化の日々は、自身のnoteにもつづられている。

その志に応えて、脚本、演出を手がけるのは、アニメ『テニスの王子様』の声優として共演以来、川本さんの盟友にして、舞台「呪術廻戦」をはじめとした話題作の脚本を手がける喜安浩平さん。
(喜安さんと川本さんの、本作の楽しみ方を語るトークはこちらから

題材はAI。
優秀すぎる人々が、優秀なAIを開発したばかりに暇をもてあまし、生きる意味を探すあまりにから廻ってしまっている人々の悲喜こもごも。
ささいなことをお祝いしあい、ささいな事件を報告しあい、ささいなことを大騒ぎして片付ける。やがて、AIが何かを生み出してしまう……?

さらに注目は今回の劇場。
シアターサンモールの劇場の客席を舞台に、舞台上に客席を作り、まさかの対面式ステージを計画。360度、客席から丸見えという挑戦に、演者はどう応えるのか。
それもまた、楽しみだ。

どんな異空間が誕生してしまうのか、11月14日の開幕を待て。

■公演日程 2024年11月14日(木)〜12月1日(日)
■公式HP https://jisoku246oku.com/info/oitoma/
■公式 X @jisoku246oku

観劇後もさらに愉しい贅沢フリートーク開催、ポストカードプレゼントも決定!
豪華登壇者、発表!

11/14(木)19:00回
祝公演! 初日を語り合う会
出演:秋沢健太朗、小野坂昌也、川本成、熊沢学、佐野瑞樹、なだぎ武、ニーコ、 錦織純平、増田裕生、森久保祥太郎、喜安浩平

11/15(金)14:00回
贅沢トークゲスト:神谷浩史
出演:川本成、「お暇をどうぞ」ゆかりキャスト数名

11/16(土)18:00回
贅沢トークゲスト:浪川大輔
出演:川本成、「お暇をどうぞ」ゆかりキャスト数名

11/17(日)13:00回
ゲスト:江口拓也 出演:川本成、「お暇をどうぞ」ゆかりキャスト数名

11/19(火)14:00回
贅沢トークゲスト:今牧輝琉
出演:川本成、「お暇をどうぞ」ゆかりキャスト数名

11/19(火)19:00回
ゲスト:小⻄克幸
出演:川本成、「お暇をどうぞ」ゆかりキャスト数名

11/23(土)13:00回
贅沢トークゲスト:置鮎龍太郎
出演:川本成、「お暇をどうぞ」ゆかりキャスト数名

11/24(日)13:00回
贅沢トークゲスト:橋本祥平
出演:川本成、「お暇をどうぞ」ゆかりキャスト数名

11/25(月)19:00回
贅沢トークゲスト:花江夏樹
出演:川本成、「お暇をどうぞ」ゆかりキャスト数名

11/29(金)14:00回
贅沢トークゲスト:相葉裕樹
出演:川本成、「お暇をどうぞ」ゆかりキャスト数名

11/30(土)13:00回
贅沢トークゲスト:泰江和明
出演:川本成、「お暇をどうぞ」ゆかりキャスト数名

 

著: | カテゴリー:レポート

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