祭シリーズvol.14、今年の題材は、初の幕末!!! 沖田総司役の前川優希✕藤堂平助役の広井雄士、対談到着!
2024.9.4
祭シリーズvol.14、今年はなんと、初となる幕末が舞台! 昨年迎えた干支1周年記念から新たな一歩を踏み出す意味で、テーマは革命。
気になるタイトルはシンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』! そこで、シリーズ初登場となる新選組から、沖田総司役の前川優希さんと藤堂平助役の広井雄士さんとの、すてきな先輩後輩対談をここにお届け。
新選組、という存在の重さを噛み締めて
ーー今回、座組の若手俳優対談ということで、お二人にご登場いただきました。
前川:僕、初めて参加させていただいた、2020年のチャオ!明治座祭10周年記念特別公演『忠臣蔵 討入・る祭』のときが最年少でした。こちらのサイトでは蒼木陣さんと対談させていただきましたが(記事はこちら)、どんどん年下の俳優さんが参加されて、今、先輩方の気持ちを味わっているところです。
ーーそれはどんな、お気持ちでしょう。
前川:先輩だ! と思っていたけれど、実際にその立場になってみると、全然、先輩っぽくしなくていいんだな……ということです。むしろ先輩として接されると、むず痒いというか。もう、そこは仲間だから! と思っているので、みなさんもそうだったのかな……と振り返っているところです。
ーー広井さんは昨年、2023年『ながされ・る君へ~足利尊氏太変記~』で初参加でした。
広井:祭シリーズについてはいろいろと話は聞いていたんですが、実際に参加させていただいて実感したのは、一部と二部ではまるでちがう作品に出ているようだ、ということでした。
稽古期間はもう、本編のことしか考えていなかったので、むしろそれがよかったのかもしれません。というか、なにがなんだかわからないうちに初日を迎えて、あっという間の出来事でしたが、貴重な経験をさせていただいたな、という感じです。
前川:その、あっという間、っていう感覚、わかる……(笑)。
ーー前川さんは、この作品では新田義貞の役で本サイトに登場いただき、る・ひまわりさんへ物申していただきました(記事はこちら)。
前川:わあ! そんなこともありました!!!(笑) そう! 前回は一人陣営で、一人で戦う孤独な姿がかっこいいな、と思っていたので、いかに、僕が演じる、この人がかっこよく見えるかな、とがんばっていました。歌もたくさんあって心強い先輩方にとても助けていただきました。
ーー広井さんは水夏希さん演じる登子さまのお目付け役の風清を演じました。
広井:はい。常に水さんの近くにいる役だったので、すごく贅沢な時間を過ごさせていただきました。
前川:いいな~、俺、ずっと一人だったよ!(笑)
ーーそのお二人が、今回は新選組の沖田総司と藤堂平助です。
前川:仲間がいることがうれしいですし、実在した人物ではありますが、いろんな方が演じておられるなかで自分はどう演じるのか? 最期まで描かれるのか? だとしたら、どう描かれるのか? が楽しみでもあります。
沖田総司は労咳、今で言う結核に冒されながらも死を前にして、新選組の仲間とどんな人間関係を築いていたのかとか、史実を織り混ぜながら、苦しみや哀しみ、喜びといったものを表現できればいいなと思っています。
広井:藤堂平助役と聞いて、しびれました。新選組って実在した人物のなかでも、とくにいろんな歴史作品に登場しているので軽々しく口にできない思いもありますが、かっこいい存在であり、命をかけて戦っていた方たちなので、覚悟を決めて演らないとな、というのは、お話をいただいたときから思っていることです。
なにより「八番隊組長」とあって、長という立場を演じるのも初めてで、初めてのことがものすごく詰まっているので、チャレンジの作品になるのかな、と思っています。
前川:毎回、そうなんですが、役を演じるにあたり自分で考えて装備していくものがたくさんあります。でも、まずは仲間とともに生きた沖田総司ってものを共演者の皆さんといっしょに創り上げられたら、それがいちばんいいことかな、って思います。
ーー近藤勇役の加藤啓さん、土方歳三役の平野良さんといった方々との共演も楽しみです。どうも、前川さんは先輩の皆さんにイジられる……いえ、愛されている、と伺っています。
前川:今、ちょっと言い直しましたよね?(笑) あの、ありがたいことなんですが、僕、稽古場でも演出の原田優一さんや加藤啓さんの間にいることが多くて。ときどきそこに松田岳がまじっていて……あれ、囲まれるな? って。や、なんか、うれしいんですよ! わざわざ絡んでくださって……じゃなくて! 和気あいあいとしていただけるのは……ありがたいんですよ。
広井:なんか、言葉を選んでますか?(笑)
前川:そんなことないよ! なんというかね、芝居の上手い方々の絡みというか、イジりってすごくおもしろくて楽しいんですよ! なんか、こう、ああ、こういう感じに上手いんだなー、って発見が多くて。
(ここで当サイト恒例? プロデューサーより一言)
プロデューサー:お伝えすると前川さんは、ボケたがる俳優さんが多いこのシリーズの座組のなかで、とても貴重なツッコミ要員なんです。優しいからどんな小さなボケも拾ってくださるので、みんながうれしくなっちゃうみたいです。
ーーすてきです。そういった先輩たちのやりとりからも得るものがあるのではないでしょうか。
広井:はい、見ていて、そう思います!
前川:えっ、なに元気よく返事してるの!!! 俺がイジられてるの見て学ぶって、俺側じゃないこと確定じゃん。イジるほうじゃん!(笑)
広井:そんなことないですよ!(笑) 幅広く、いろいろな方が出演される作品なので得られるものがたくさんあると思っています。
帯刀している役も初めてで、人斬りと呼ばれる存在の空気感をどうやって出せるんだろうな、とかずっと考えていて。まずは平助のことを知って、じっくりと向き合いたいです。
前川:確かに、同じ「武士」といっても戦国時代と鎌倉時代では着物も違うし、刀の持ち方も変わってくる。それは馬に乗るとか、甲冑をつけるといった、その時代ならではの意味があって。そういったところから所作や行動にリアリティが生まれると思っているんです。
る・ひまわりさんはその空気を大切にしていてくれるように感じていて。だって、昨年なんて僕、金髪でロン毛ですよ(笑)。でも、なぜか役に説得力があるんです。それは人物をすごく理解して掘り下げてくれているからだと思うので、そんなふうに用意してもらった役に恥じぬよう、今年も演じたいです。
ーーそして、今年も恒例の、1部がお芝居、2部が歌謡ショーという構成です。
前川:改めて雄士に伝えておくと、2部はどうあがこうと出演の順番とゲストですべてが決まるから! そこはね、もう諦めて(笑)。でもね、去年の雄士はすごくよかったんですよ。テンション高く弾けきっていて、俺もあんなふうになりたい、って思ったもん。
広井:ありがとうございます……2部はとにかく必死でした。いくつかのユニットに参加させていただきましたが、なかでも「新しい都のリーダーズ」はにじみでる狂気(笑)、といった役だったので!(前川さん、思わず爆笑)
メンバーの内藤大希さん、丘山晴己さん、加藤啓さんにめちゃくちゃお世話になりました。とくに啓さんからは「弾けるなかでも引くときは引く。他の人の邪魔をしちゃいけないんだよ」ということを教わって。
前川:すばらしい先輩だ!!!
広井:そうなんです。たとえば「誰かが自己紹介しているときは絶対に邪魔しない。出るなら終わりごろを狙え」とか具体的に教えてくれて。実際に公演の映像を見ると、確かに、ここは出るのが少し早すぎたな、とか自分でもわかって悔しい思いをしたので、今年も優希くんはもちろん、皆さんの佇まいを学ばせていただきます。
前川:ダメダメ、俺なんか参考にしちゃ(笑)。
広井:でも、優希くんが、サラッと言う一言がすごくおもしろいんですよ。俺、よく、ふっ、って笑っちゃうんですけど。そういうところを見て盗みたいな、って思ってます。
前川:そんなことを言ってくれる存在が一人でもいることがうれしいですよね……。
広井:いや、ほんとうに、そういった笑いの間とか空気がお芝居にすごくつながるんだな、と思っていて。昨年、呼んでいただいてから、今年、いろいろな場面で気付くことがたくさんあったんです。だから、この年末は成果の発表会ではないですが、去年より成長した姿をお届けしたいな、と思っています。
ーー最後に意気込みと互いへの一言を、お願いします。
広井:これまで演ってきた役のなかでも特に準備が大変だけれど、やりがいもたくさんある役だと思うし、なにより実在する人物なのでイメージを壊さないよう、よりいっそう気合を入れて挑みます。
前川:確かに、新選組の人々がどういう結末を迎えるのかが広く知られているからこそ、そこに至るまでの時間をどう演じるか、は大切に、本作ならではの新選組にしたいですね。
広井:優希くんへは、今年もまた、共演させていただけることがすごくうれしいです。稽古場での在り方がとても真摯で、役に対する姿勢とか感化された部分も多くて。負けられないな、と思えた存在です。
今回は一緒の場面も多いだろうし、もしかしたら殺陣の場面もあるかもしれないので、その背中を見てたくさん学びたいし、いろいろ教えてください。
前川:僕はまだ、全然、経験が足りないし、こういった座組では年下の方だと思っていますが、こんなふうに若くて勢いのある方々と共演する機会も増えていくんだな、と実感しています。
なので先輩後輩とか関係なく、僕も雄士から学ぶことがたくさんあるはずなので、互いにリスペクトしてすてきな新選組を作っていけたらと思います。むしろ、手練れの先輩だらけなので、俺ら、一緒にがんばんないとな!
広井:はい!
前川優希さん公式X @yuyukiki535
広井雄士さん公式X @hiroiyuto0923
2024年8月都内収録 取材・文/おーちようこ
シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』
公式サイト https://ru-ken.com/
【公演概要】
脚本: 土城温美
演出: 原田優一
音楽: オレノグラフィティ
出演: spi、内藤大希/
平野良/蒼木陣、前川優希、加藤将、持田悠生、野口準、広井雄士/
伊藤裕一(東京公演)・小早川俊輔(大阪公演)、加藤啓、井深克彦/
岡幸二郎、原田優一/水夏希/相葉裕樹
【東京公演】
2024年12月27日(金)~2025年1月1日(木)シアターH
12/27(金) 17:30
12/28(土) 12:00/17:30
12/29(日) 12:00/17:30
12/30(月) 12:00/17:30
12/31(火) 20:00(カウントダウン公演)
1/1(水) 15:00
1/2(木) 12:00
※山南敬助役(Wキャスト)は伊藤裕一
【大阪公演】
2025年1月18日(土)・19日(日) サンケイホールブリーゼ
1/18 12:00/17:30
1/19 12:00
※山南敬助役(Wキャスト)は小早川俊輔
第一部 オリジナ・るミュージカ・る「もえ・る剣」
松平容保と斎藤一を主人公に描く幕末維新・新選組の物語。
第二部 ショー「カイコクしてくだ祭(さい)1853」
幕府からの指令の元、召集された有名アーティストたちによる横須賀の開国ショー。
司会進行:幕府の外交官(平野良)
マシュー・ペリー(日替わりゲスト)
東京公演ゲスト
12/27(金)夜:松田岳
12/28(土)昼夜:辻本祐樹
12/29(日)昼夜:松田岳
12/30(月)昼夜:鯨井康介
12/31(火)夜:大山真志
1/1(水)昼:速川大弥
1/2(木)昼:安西慎太郎
大阪公演ゲスト
1/18(土)昼夜:木ノ本嶺浩
1/19(日)昼:木ノ本嶺浩
チケット料金(税込、全席指定)
【東京公演】13,500円 (31日夜、1日昼公演のみ14,000円)
【大阪公演】13,500円
【全公演通し券】176,500円 (る・ひまわり先行限定)
※「全公演通し券」は東京公演初日に全公演分引換となります。
※カウントダウン公演(12月31日20:00)は、18歳未満の方は保護者同伴又は保護者の同意書をご持参のうえ、ご来場ください。
【チケット発売】 2024年10月26日(土)10:00 一般発売
【お問合わせ】 る・ひまわり ruken2024_info@le-himawari.co.jp