生まれ変わっても22世紀でハグしよう──スタァと観客、互いの“愛”で圧倒的な輝きを放つプリズムの煌めきは永遠だ!

舞台「KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-」会見&ゲネレポをお届けします。

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「みなさんにお願いがありまーす!」「なーにー!」――スクリーンから呼びかけるキャラクターに応えてコール&レスポンス、お気に入りのシーンでは声援を送り、ライブパートではペンライトを振り盛り上がる! 映画の新しい楽しみ方、【応援上映】。その火付け役となったのが2016年に公開された映画『KING OF PRISM by PrettyRhythm』といっていいだろう。プリズムスタァを目指す少年たちがぶつかり合いながらも、高みを目指す――女児向けアーケードゲーム『プリティーリズム』シリーズから派生し、独自の盛り上がりを見せる通称『キンプリ』の舞台版が、約2年ぶりに帰ってきた。公演にのぞむキャスト&脚本の青葉譲の囲み取材と、煌めきに満ちたゲネプロの様子をお届けしたい。

 

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 ゲネプロ前に行われた囲み取材では、一条シン役・橋本祥平、太刀花ユキノジョウ役・横井翔二郎、香賀美タイガ役・長江崚行、十王院カケル役・村上喜紀、鷹梁ミナト役・五十嵐雅、西園寺レオ役・星元裕月、涼野ユウ役・廣野凌大、如月ルヰ役・横田龍儀、脚本の青葉譲の9人が登場。

 舞台化第二弾となる本作への思いをきかれ、一条役の橋本は「今日という日を心より待ちわびていました」。十王院役の村上からも「心から向き合ってくれるこの座組がとても大好きです」と、キャストにとっても、待望の舞台であると感じられるコメントが続出。鷹梁役の五十嵐の思いが溢れすぎてコメントが長くなると、みんなでツッコんだりする仲の良さで、チームワークも抜群だ。

 脚本の青葉は「今回は自由度の高い脚本を書きました。自由度の高いということは僕とキャストさんたちの戦いでもある。どんな戦いを見せてくれるかなと思っていたら、通しの稽古を見て完全に僕が負けるくらい、みなさん素晴らしくって、面白くって。もう僕の手元にはなく、キャストのみんなに物語は移ってしまって、これからはお客さんとの戦いになると思うので、舞台で存分に戦ってもらいたいと思います。見どころは全部です!」と完成度に自信をうかがわせた。

 さらに質疑応答では「『キンプリ』のお約束ともいえる、お風呂シーンは前回と比べて何パーセント増しでしょうか」という質問が。一条役の橋本が「初演の時に、橋本祥平の役者魂を見せてほぼ真っ裸になるという現象があったんですけど。その姿をこの子たちが見て火がついてしまいまして……なので正直、稽古場ではハプニングだらけでした(笑)。でもそういう状態から計算して調整して、みなさんに見ていただけるものにもってきたので……! 何パーセント増しは……80%とかどうですか?」とコメントすると、太刀花役の横井が「(100%に足りない)残り20%は見てくれたお客様が埋めてくれるんだよ」と言葉を重ね、橋本が「あー、それだ!」というやりとりも。青葉からは「脚本の発注時に、お風呂シーン入れてくださいっていう指定があるんですよ」という、こぼれ話も飛び出した。

 本作は第一弾に引き続き、指定のタイミングに限り声援OK、ペンライト使用OKの【応援上演】を採用している。そのためか、囲み取材中に何度も「お客様にご覧いただいて声援を送ってもらうことで、はじめて完成する舞台です」とキャスト、青葉が共にコメントしていたのが印象的でもあった。

 取材の最後は、全員でくす玉を割り、中から出てきた台詞「僕たちは誓う! 観にきてくれた人を絶対笑顔にすることを!」を読み上げ、舞台の成功を誓い締めくくられた。

 さて、ゲネプロレポートに入る前に『キンプリ』の世界観を、少しおさらいしたい。主人公の一条シンたちは、歌とダンス、プリズムジャンプで構成されるプリズムショーを行う演者、プリズムスタァを目指している。このプリズムジャンプが一風変わっている。曲中にジャンプを決めると色々な現象が巻き起こるのだ。スタァやジャンプによって起きる出来事はさまざまだが、共通しているのは、見た後に観客が思わず笑顔に、幸せな気分になれるということ。唯一無二なジャンプの演出に最初はビックリするが、そのうち何度でも見たくなってしまうから恐ろしい。TRFの名曲カバーも含まれる楽曲も魅力的で、中毒性を高くするのに一役買っている。機会があれば、ぜひ視聴してみていただきたい。

『キンプリ』の世界観をご理解いただいたところで、肝心のゲネプロレポートに戻ろう。今回の舞台は、アニメ『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』と『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』をつなぐエピソードをアニメの脚本も担当する青葉が書き下ろし、後半は『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』で開催された大会「PRISM.1」が描かれるという、濃密な構成だ。

 書き下ろされたエピソードは、ストリートデュオ大会『KIDUNA  climax』! 当然、キャラの組み合わせも一味違う。1000年前からのただならぬ関係がある一条シンと如月ルヰデュオ。ストリートのカリスマを争い(実際はアレクが一方的につっかかっている)火花を散らす仁科カヅキ(大見拓土)、大和アレクサンダー(spi)デュオ。その他にも、いつもでは考えられないデュオが、大会のために用意された7曲の新曲でプリズムショーを繰り広げる。デュオを組むまでの一連の騒動で語られるキャラたちの心情は、書き下ろしならではの新しい発見がいっぱいで、ストーリーを追うのも楽しい。

20200226saizenseki_シン&ルヰ

20200226saizenseki_カヅキ&アレク②

20200226saizenseki_オバレ

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 そして、なんといっても圧巻のプリズムショー! お話した通りプリズムショーの演出は一種独特なものがある。それを説得力を持って演じるのは、とても難しいことのように思う。しかし、シンの懸命に響く歌声が、速水ヒロ(杉江大志)の絶対アイドルなダンスが、口パクなプリズムスタァ・高田馬場ジョージ(古谷大和)の完璧な口パクパフォーマンスが……それぞれのスタァたちが、私たちに確かにプリズムの煌めきを魅せてくれる。舞台上のキャストたちは、「見た人を笑顔にする!」と誓ったプリズムスタァとして、確かにそこに“生きて”いるのだ。「PRISM.1」のクライマックスを迎える頃には、『キンプリ』世界に引き込まれて、ゲネプロ中にペンライトを振っている自分がいた。この舞台は、そうすればもっと輝く――観客が入り、客席が声援とペンライトの光で満たされた時、キャストと観客で創り上げるプリズムに煌めく劇場が完成する、と素直に思えた。できれば観客のひとりとして、もう一度ここにきたいとも、とも。

  もうひとつ忘れてはいけない注目ポイントがある。囲み取材でも話題に出たお風呂シーンだ。シンたちが共同生活する寮のお風呂に集まっておしゃべりするのは、原作にもあるお約束。……お約束ではあるのだが、スタァたちが腰にタオルを巻いただけの姿で舞台に登場すれば、目が離せない迫力が漂う。そして一条役の橋本のコメントに誇張はなく、稽古ではさぞハプニングが多かったろうな……と想像できる攻めた演出の数々! お風呂なのにほのぼのしない、ほっこりしない、ドキドキしすぎてしまう! 詳しくは舞台をご覧いただくしかない。ちなみに今回描き下ろされた新曲12曲のうちに、お風呂曲が含まれていたことを、そっと書き添えておく。

20200226saizenseki_お風呂シーン

 お芝居を見て、プリズムジャンプに魅せられて、声援を送る。まるで色とりどりに輝くプリズムの煌めきのように、たくさんの魅力がある舞台。ライブの醍醐味がギュッとつまっているので、劇場に足を運ぶことをおススメしたい。一度体験すれば、プリズムの煌めきの虜になってしまうこと間違いナシ!だ。

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2月28日(金)21時に舞台「KING OF PRISM -Over the Sunshine!-」振り返り放送、続けて、2月29日(土) 21時から「KING OF PRISM-Rose Party on STAGE 2019-」完全版のネット初公開も決定!(プレミアム会員の方は全編無料でご視聴頂けます)

https://live2.nicovideo.jp/watch/lv324287348

 

舞台「KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-」
公式サイト:https://kinpri-stage.com/

公演中止に伴う払い戻しなどは公式サイトを御覧ください。

 

■出演:橋本祥平(一条シン役)、小南光司(神浜コウジ役)、杉江大志(速水ヒロ役)、大見拓土(仁科カヅキ役)、横井翔二郎(太刀花ユキノジョウ役)、長江崚行(香賀美タイガ役)、村上喜紀(十王院カケル役)、五十嵐雅(鷹梁ミナト役)、星元裕月(西園寺レオ役)、廣野凌大(涼野ユウ役)、spi(大和アレクサンダー役)、古谷大和(高田馬場ジョージ役)、横田龍儀(如月ルヰ役)、小林竜之(池袋エィス役)、栗田学武(氷室聖役)、前内孝文(法月仁役)、及川洸(黒川冷役)

■原作:タカラトミーアーツ/シンソフィア/エイベックス・ピクチャーズ/タツノ
■脚本:青葉譲 演出:宇治川まさなり 音楽:石塚玲衣 劇中歌:AstroNoteS
■主催:舞台「KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-」製作委員会2020

(C)T-ARST/syn Sophia/エイベックス・ピクチャーズ/タツノコプロ/舞台「KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-」製作委員会2020

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