怖いのは──人。声音が奏でるリーディングシアターVol.2 RAMPO in the DARK 開幕&配信アーカイブ5日間!

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+

江戸川乱歩がつむぐ、人の怖さ、おぞましさ、愚かさと美しさ、そして命のあっけなさを……数多の声音が今宵、彩る。

 

 美しい灯りのもと、心地良い曲が流れる。まやかしの夜空に浮かぶ月に照らされた空間は、花、花、花……灯りのなか、浮かび上がる者が静かに語りだす──。昨年、上演されたリーディングシアター「RAMPO in the DARK」第二弾が 、6月9日に開幕した。

 届けられたのは、江戸川乱歩の「断崖」「百面相役者」「お勢登場」三篇。題材の選択が絶妙だ。いずれも問えないかもしれない人の、罪を描いた物語。だからこそ無邪気な、あるいは確信犯な、はたまた無垢な者たちの交差にぞわぞわする。

saizenseki20200612

saizenseki20200612

saizenseki20200612

「断崖」は、この世に存在しない人間を誕生させ罪を犯すとう試み……スリル遊戯の果ての告白。明坂聡美の鈴を転がすようなころころと甘く涼しい声が語る、問われぬ罪。その姿形はたいそう可憐でありながら耳に心地よいけれど、語る言葉は恐ろしく。

「百面相役者」では大河元気が意気揚々と次々に声色を変え、己の妄想とも言える、ある役者への大胆な推理を披露。高橋健介は聞き手として軽妙洒脱に受け答え、素直におもしろがってみせる。その対比が後から思い至る真相のおぞましさを際立てる。

「お勢登場」ではときに淡々と、あるいは熱を込めて、
じわりじわりと死の恐怖にさらされる様子が語られ、その結末と人の世の無常が語られる。本作は雑誌で発表された当時、末尾の「附記」には
「若し作者の気持が許すならば、この物語を一つの序曲として、他日明智小五郎対北村お勢の、世にも奇怪なる争闘譚を、諸君にお目にかけることが出来るかも知れないことを申し加えて置きましょうか」
なる予告があったとか。だとしたら、これが彼女の初の犯罪にして悪の萌芽であり、やがて、あの明智小五郎と対峙するまでに? と夢想するだにおもしろく余韻に浸ってしまう。

saizenseki20200612

撮影:中村彰

 今回、登場する者たちが互いを互いにどう、翻弄し、翻弄されてしまうのか──声、仕草、表情、各日の座組の顔ぶれも興味深く、その総ての競演を観たい。そう思わせる初日だった。

 女と男、子どもから老人、見えざる殺意、ふとした出来心。密やかな吐息、あるいは興奮。役者たちが魅せる、おどろおどろしい世界に、観る者はひととき酩酊するだろう。幅広い日替わりキャストにより万華鏡のように繰り広げられる空間は、6月9日の初日から13日にまで。配信はLIVE当日からアーカイブで5日間。

 

saizenseki20200612

 

CCCreation Presents
リーディングシアターVol.2
RAMPO in the DARK

2021年6月9日〜13日 神田明神ホール
https://www.cccreation.co.jp/stage/rampo-in-the-dark-2/

原作
江戸川乱歩

脚本・演出 野坂実

出演
茜屋日海夏 明坂聡美 石谷春貴 大河元気 大原優乃 梶原岳人 神尾晋一郎 神原大地 工藤晴香 小林ゆう 小林裕介 駒田航 酒井広大 白井悠介 高橋健介 立花慎之介 田上真里奈 田丸篤志 豊永利行 鳥海浩輔 堀江瞬 矢野奨吾(五十音順)

saizenseki20200612

saizenseki20200612

 

劇場チケット 当日引換券販売中!
ローソンチケット
https://l-tike.com/rampo-in-the-dark-2/
Lコード:33572
当日開演1時間前まで販売。

LIVE配信チケット販売中
6/1(火)10:00~最大6/18(金)21:00
各公演6/1(火)10:00〜各公演LIVE当日を含め5日後の21:00迄。
例)6/1(火)19:30公演の場合:6/1(火)10:00〜6/14(月)21:00迄

イープラス「Streaming+」
https://eplus.jp/sf/detail/3282990003?P6=001&P1=0402&P59=1

著: | カテゴリー:レビュー
Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+

PAGE TOP