少年忍者・檜山光成「PunkFantasy『BOSS CAT』~シャルル・ペロー「長靴をはいた猫」より~」初主演舞台開幕!
2022.6.11
少年忍者の檜山光成さんが主演を務める、オリジナル演劇「Punk Fantasy『BOSS CAT』~シャルル・ペロー「長靴をはいた猫」より~」の幕が開いた。
小気味良い曲が爆音で流れ、美しい灯りのもと、一匹の猫がいる。演じているのは、檜山さん(少年忍者/ジャニーズJr.)。素足の爪がとてもきれいで、切れ長の瞳と冷ややかな笑顔をまとい、ステージの真ん中に立っている。
「にゃー! にゃー!」という猫の通訳は使用人を演じる、瀧陽次朗さん(少年忍者/ジャニーズJr.)だ。しかし、途中から演劇的配慮(?)により、人間の言葉を放すように。彼が肩掛けの鞄と長靴を手にしてから、事態は動き出す。
物語は、一人の粉挽きが亡くなり、残された財産を三人の息子たちでわけることから始まる。怠け者の長男は本社や工場といった不動産を、しっかり者の三男は動産や会社の経営権を。次男に残されたのは、父が溺愛していたという猫、一匹だった。シャルル・ペローの『長靴をはいた猫』を題材にした本作は、2018年に京本大我さん(SixTONES)が演じた作品で、「子どものための童話」ではなく「オトナ」をキーワードに、セクシーかつ文学的な視点で描くという意欲作。上演台本と演出を鈴木勝秀さん、音楽を大嶋吾郎さんが手掛けていて、檜山さんにとっては初の主演作となる。
キャストは檜山さん、瀧さんに加え、今野浩喜さん、オレノグラフィティさん、久保田秀敏さんの5人。それらがくるくると役を変え、声音を変え、うさぎとなり、公爵となり、王様になり、お姫様になり、執事となり、魔王になり、舞台上を彩っていく。途中、瀧さんが無茶ぶりのアドリブを振られたり、檜山さんにより客席が巻き込まれ、参加する一幕も。ことに魔王と猫の思考実験にも似た掛け合いは思わず、息を呑む迫力だ。「演劇」という創作物の魅力をていねいに紐解き、導くかのような、あっという間の90分の空間は数多のきらめきに満ちている。
公演終了後、5人から初日への意気込みが語られた。
まずは、久保田秀敏さんから「今回、まさか、この作品でパンツ一丁になるとは思わず! まずいと思い、10kg、痩せて今日を迎えました! 皆さんと楽しくやっていきたいと思います」
続いてオレノグラフィティさんが「5人だけの舞台ということで、演劇と言うよりもまるでスポーツをやっているかのような大変さですが、それぞれに尖ったところがある、きれいな五角形というか……とてもバランスのいいチームだと思うので、早くお客様にこのチームを見せたいと思います!」
そして今野浩喜さんは「えっと……非常に疲れました(笑)。思っていたよりも出番も台詞も多くてですね! 実はオーバースペックです。今日も実は初めから台詞を飛ばしてしまい、助けていただきました。今日、ここに来る途中、ある芸能人の方を見かけて、なんとなくありがたい気持ちになっていて、ご利益があるかと思いましたが、なかったです……って、いっぱいしゃべってますね……」と笑いを誘う。
可憐なお姫様の姿で挨拶に望んだ瀧さんは開口一番「可愛いでしょ?!(笑)」とにっこり。取材陣からも思わず拍手が。「メイクさんに凝ったメイクをしていただきました」と、檜山さんが「付けまつげもしてるんだよね!」と合いの手。「後はウサギも演じていますが、とても汗をかくので(ウサギのがぶりものが)びちょびちょになっちゃって、申し訳ないなあ、と思っています。ありがとうございます! 最後まで、健康に気を付けてがんばります!」
最後に主演を努めた、檜山さんから「台詞量がものすごく多いんですが、皆さまに助けてもらいながら、こうして舞台に立てています。本日、初日を迎え、全12公演ありますが、全身全霊でがんばり、いい舞台にしますので、楽しみにしていてください!」と座長としての思いを明かした。
(c)Punk Fantasy『BOSS CAT』製作委員会/伊藤智美
本公演は6月19日まで、上演中。
公式サイト https://www.bosscat-stage.com/