客席を巻き込む、最高の『スタスカ』感謝祭レビューをお届け! 

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 すごい楽しいお祭りに参加してしまった! ──そう、観たというより参加したという気持ちになれる。『Starry Sky on STAGE SEASON2 星雪譚~ホシノユキタン~』は、そんな舞台だった。

 略称『スタスカ』として親しまれた原作は2009年にスタートしゲーム、ドラマCD、アニメなど、広くメディアミックスされ、ヒットした作品だ。天文関係の知識を教える「星月学園」に入学した唯一の女生徒を主人公に、十二星座をモチーフにしたステキな男性キャラクターたちとの恋愛模様を楽しむ……というのが、基本のお話。
 シリーズ10周年を記念して2019年7月に公開された第一弾に続き、舞台化は第二弾となる。今回はヒロイン・夜久月子(竹井未来望)とその幼馴染たち&生徒会メンバーを中心に、生徒会長交代にまつわるお芝居メインの星公演と、同じキャストによるエンターテインメントショー&イベントメインの星月学園の冬の感謝祭(星雪祭)である雪公演、2つのルートが用意された。
 先に上演されたのは星公演。ここでは、引退した星月学園前生徒会長・不知火一樹(杉江優篤)の発案による、学園初の冬の感謝祭“星雪祭”開催までの顛末が語られる。
 星雪祭をチーム対抗戦にして盛り上げようという旧生徒会長・一樹と、難航する準備に自信を失いかける新生徒会長・青空颯斗(二平荘悟)。新旧生徒会長を中心に、生徒や先生たちそれぞれの悩みーーなりたい自分になれない不安、好きな人に想いを伝えたいドキドキが、星座にまつわる少し不思議なエピソードと共に丁寧に描かれていく。
 中でも、七海哉太(田中尚輝)や東月錫也(國島直希)たち、悩みを抱えるメンバーが冬の星座・ペテルギウスを見上げながら、揺れる心を語るモノローグシーンは胸に迫ってきて、原作に詳しくなくても自然とみんなを好きになってしまう。

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 トラブルを乗り越え、準備を進める月子たちを応援し、エンディングを迎える頃には、星雪祭の成功をキャストとたちと一緒に願わずにはいられない。
 星公演のラスト、客席通路いっぱいまで使ったカーテンコールのダンスシーンは、観客の手拍子に包まれてクライマックスを迎えた。ペンライトやうちわなどの応援アイテムOK、このダンスシーンのみ動画撮影OKだったのも、“参加している”感が高いポイントだろう。
 そして迎えた雪公演。冬のオリオン座にちなんで、旧生徒会長・不知火一樹ひきいるペテルギウスと、新生徒会長・青空颯斗ひきいるリゲルの2チームに分かれて競いあう星雪祭は、“観客が参加する”エンタテインメントショーだった。
 星雪祭の開催が宣言されると、まず行われたのは客席を巻き込んだチーム対抗大縄跳び対決&借り物競争。
 キャストが本気で挑んだ大縄跳びは、客席からの跳んだ回数コールに応えて各自がんばりつつ、意外なキャラが意外な運動神経を見せ、波乱のスタート。続く借り物競争ではくじ引きで決まる「新幹線の切符」「『スタスカ』のドラマCD」「今日、誕生日の人」などムチャぶりのお題を、キャストが客席から借りてくるシチュエーションに大盛り上がり!
 最後の勝負は、星公演から準備してきた演劇対決だ。同じオリオン座をモチーフにしながら、ペテルギウスはミュージカル、リゲルは神話劇と違うアプローチで競い合う。
 演目自体のクオリティが高いのはもちろん、前日譚の星公演で彼らがどんな思いで準備をしてきたか描かれているぶん、観劇にも熱が入る。
 そしてこの演劇対決最大のクライマックスは、観客が特設サイトから投票した結果でリアルタイムで勝敗を決めることだろう。投票タイムでは舞台上の大スクリーンに特設サイトのQRコードが映し出された。上手くスキャンできなかった時のために、キャストたちがQRコードが印刷されたボードを手に、「清き一票を!」「僕に入れてくれるよね?」など声をかけながら、客席をまわってくれたのも嬉しい演出だ。
 集計作業はダンスナンバーの間に行われ、演劇対決の結果発表が──。
 客席をめいいっぱい使った演出、できるだけ観客の傍によりそおうとするイベントの数々。星公演、雪公演を通して、キャスト&スタッフの「来てくれた方を楽しませたい!」という情熱が満ちた空間がそこにあった。そしてその情熱を、私たち観客は確かに受け取れたと思う。終演後、ロビーにできたリピーターチケットの行列が、“星雪祭”がどれだけ楽しかったか物語っていたのだから。何度でも参加したくなるお祭りだったのだ。
 これだけドキドキさせてくれた彼らに、また会える日はそう遠くない気がする。

 

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『Starry☆Sky on STAGE』 SEASON2 ~星雪譚 ホシノユキタン~

 舞台公式サイト http://staste.net/#

■乙女系ゲーム原作、『Starry Sky on STAGE』第2作目、『Starry Sky on STAGE』 SEASON 2 ~星雪譚 ホシノユキタン~ 雪公演 星月学園感謝祭 千秋楽 ニコニコ独占生中継(有料)配信中!

https://live2.nicovideo.jp/watch/lv323846382

■ニコニコプレミアム会員には全景映像無料配信も!(2月24日まで)

https://live2.nicovideo.jp/watch/lv323988565

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■公演日程:2020年1月15日(水)~26日(日)全16回
■劇場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
■脚本:錦織伊代(アイデアフラッド)
■総合監修:松崎史也
■演出 : 山本タク
■振付 : 石岡貢二郎(K-DanceNexus)
■キャスト :
【Spring】土萌 羊役:坪倉康晴/七海哉太役:田中尚輝/東月錫也役:國島直希
【Summer】金久保誉役:阿瀬川健太/宮地龍之介役:古谷大和(星公演のみ映像出演)/木ノ瀬梓役:橘りょう
【Autumn】星月琥太郎役:青木一馬/水嶋郁役:丸山ナオ/陽日直獅役:輝山 立
【Winter】天羽 翼役:桜庭大翔/青空颯斗役:二平壮悟/不知火一樹役:杉江優篤
 神楽坂四季役:榊原徹士
 夜久月子役:竹井未来望
 白銀桜士郎役:鈴木翔音
 犬飼隆文役:佐藤和斗/小熊伸也役:瑞野史人/白鳥弥彦役:高橋凌
 梨本拓矢役:佐川大樹/粟田謙介役:綾切拓也/柿野眞古都役:輝海
 柑子修吾役:梅津大輝/橘守生役:大川慶吾
■公演日程
2020年1月15日(水)~21日(火)星公演 1月24日(金)~26日(日)雪公演
※星公演(1/15~21)はお芝居メインで上演。雪公演(1/24~26)はエンターテインメントショー&イベントなど星月学園の冬の感謝祭(学園祭)公演。

著: | カテゴリー:著・賀屋聡子,レビュー

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