『熱海殺人事件』47年目の2020年、令和初2作上演決定。荒井敦史と多和田任益が木村伝兵衛部長刑事に挑む!

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つかこうへい没後 10 年にむけて

 

つかこうへいは1970 年代に突如現れ演劇界に一大旋風を巻き起こした「偉人」である。
1974年『熱海殺人事件』で岸田戯曲賞受賞、1982年『蒲田行進曲』で直木賞受賞、 同作の映画化で 1982 年第 6 回日本アカデミー賞を総なめにし、1990 年『飛龍伝 90』で読売文学賞受賞、演劇界に「つかこうへい」という金字塔を打ち立てた。 在日という立場から「つかこうへい」というペンネームを名乗り、日本に生まれ日本に生き、 日本の文学者として闘い、そして2010 年、62歳の若さで天に召された。

あれから10年の時が流れた。

「つかこうへい」という祈りにも似た言葉は、成就しただろうか? つかこうへいの夢見た日本に変わっただろうか? むしろ世の中の貧富の差は広がり、格差社会という言葉までが生まれた。 みせかけの景気の良さの陰で、若者は未来の見えない日本の貧しさに苦しんでいる。
没後10年にあたる2020年、つかこうへいを検証してみたい。演劇という名のもとに日本の明日を夢見て、日本の未来を信じて、日本と闘った哲学者の作品を 日本に蘇らせることが、今を生きる若者に新たな「希望」を見せてくれると信じている。

2020 年 1月末から新国立劇場中劇場『飛龍伝 2020』。3月半ばから新宿は紀伊國屋ホール『熱海殺人事件 ザ・ロンゲストスプリング、モンテカルロイリュージョン』そして命日にあたる7月新宿・紀伊國屋ホール『蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く』を連続上演する。

2020年、オリンピックに湧き上がる日本に、このままでいいのか? この見せかけの繁栄を、口を開けて見ているだけでいいのか? 「つかこうへい」が日本に喝を入れてくれるだろう……。

 

つかこうへい演劇祭第二弾「熱海殺人事件」

 

1973 年に文学座に書き下ろされ発表された「熱海殺人事件」は、つかこうへいの代表作である。最年少で岸田戯曲賞を受賞し紀伊國屋ホールを拠点に、つかこうへい事務所の春の名物となった。何度も再演を重ね、東京の春の風物詩とも呼ばれた「熱海殺人事件」が今年も生まれ変わる!!

紀伊國屋ホールでの「熱海殺人事件」だけは、つかこうへい自身の手によって上演され、「ザ・ロンゲストスプリング」「モンテカルロ・イリュージョン」などと変化し、つかこうへい亡き後も、岡村俊一氏の手によって、その遺志が受け継がれてきた。

そして、47 年目となる2020年。

令和初の「熱海殺人事件」が、幕を開ける!
令和初となる「熱海殺人事件」は豪華2本立て!
「熱海殺人事件」の決定版として有名な「ザ・ロンゲストスプリング」で、木村伝兵衛部長刑事を演じるのは、つか作品では、2016 年に「新・幕末純情伝」で勝海舟を好演するなど、実力派として数々の舞台に出演し、近年ではドラマ・映画での目覚ましい活躍も記憶に新しい期待の俳優、荒井敦史

「熱海殺人事件」の数あるバージョンの中でも異端。かつて阿部寛が演じ強烈な印象を残した「モンテカルロ・ イリュージョン」で、木村伝兵衛部長刑事を演じるのは2017 年上演の「熱海殺人事件 NEW GENERATION」では熊田留吉役を演じ、ストレートからミュージカル、2.5次元やダンス公演と、あらゆるフィールドでその魅力を遺憾なく発揮する注目の俳優、多和田任益

さらに演出は小劇場界の風雲児として頭角を表し、今や商業演劇を主戦場に、ストレートプレイから2.5 次元ミュージカルと、次代の演劇界の一角を担う存在となった中屋敷法仁が「熱海殺人事件」を「改竄・ 熱海殺人事件」とし伝統ある枠組みに挑みます!
昭和、平成、そして令和も「熱海殺人事件」は、生き続ける。

「改竄・熱海殺人事件」

作:つかこうへい
演出:中屋敷法仁
出演:
『ザ・ロンゲストスプリング』木村伝兵衛部長刑事 荒井敦史
『モンテカルロ・イリュージョン』木村伝兵衛部長刑事 多和田任益

東京・紀伊國屋ホール 2020 年 3 月/大阪・福岡公演あり
公演詳細情報は近日公開予定

問合せ:ゴーチ・ブラザーズ 03-6809-8783(平日 10 時~18 時)

東京公演
提携:紀伊国屋書店
制作協力:つかこうへい事務所/アール・ユー・ピー
制作:ゴーチ・ブラザーズ
主催:ニッポン放送/ミックスゾーン

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