女、恋に狂わば、歴史を覆す──主演・菅井友香 つかこうへい復活祭2023「新・幕末純情伝」東京・神戸公演上演!

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坂本龍馬が託したウエディングドレスを胸に抱く、沖田総司

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左から高橋龍輝さん 菅井友香さん 松大航也さん 吉田智則さん

 

つかこうへい復活祭2023
「新・幕末純情伝」会見レポ

 

「この舞台が紹介されるときは、いわゆる過激さみたいなところが注目されがちなんですが、その根底にあるのは、愛です。今回、その意味で菅井友香は史上最高に美しい沖田総司を見せてくれると思います」

 2023年1月28日、東京は紀伊國屋ホールの初日直前。会見最後にそう語ったのは、プロデューサーであり演出もてがけた、岡村俊一氏。

 その言葉通り、本作は幕末の時代に歴史を変えんとし、生きた者たちの苛烈な愛と証の物語。「沖田総司は女だった」という着想から、その出生の秘密を巡り、国が、時代がゆれる──。
 初演は今から34年前、1989年8月のこと。その後、約25年前に「新幕末純情伝」として生まれ変わり、岡村氏が演出を手がけるのは4度目となる。その主演・沖田総司を演じるのは、欅坂46、櫻坂46のキャプテンを歴任、昨年11月。東京ドーム開催の櫻坂46のツアーファイナル公演で卒業したばかりの菅井友香さん。『飛龍伝2020』に続く、つかこうへい作品への登場となる。
 会見には、その菅井さんのほか、松大航也さん(坂本龍馬役)、高橋龍輝さん(土方歳三)、吉田智則さん(勝 海舟)が登壇した。

 

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菅井「普段、緊張してしまうほうですが、このホールはちょっと見守ってもらえてるような気がして、とても落ち着いていて、不思議と心地よい緊張感に包まれています……というのも、ちょっと嘘で実は少し緊張しています(笑)。共演する皆さんのことを信じて、私たちの精一杯をお届けできるようにがんばります」

 

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松大僕はひとりの時間が大好きなので、そこで勝手にひとりで追い込んで、勝手に追い込まれるんですが、そういった時間を経て、こうしてチームとやれることが、一番の支えです。
 今回、初めて、つかこうへいさんの作品に出演して、いきなり坂本龍馬、という大きな役をいただきました。そのなかで、なにが大切なのかを考えたときに、人を愛すること、なのかなと思いました。常識を知り、政治を知り、そのうえで、たとえ無謀でも、関わる人、すべてに対して、絶対に諦めない気持ちを持って演じたいと思います」

 

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高橋「今日を、誰ひとり欠けることなく迎えたことを、うれしく思っております。これまでいくつかの、つかこうへいさんの作品に出演させていただいて、僕が思う、最大のテーマは、愛、だと感じています。
 この愛を稽古場から大事に育ててきましたので、この劇場で、すべての方々に届けられるよう、精一杯、がんばっていきます」

 

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吉田「たっぷり稽古はできたんですけれど、つかさんがよく『100回の稽古よりも、1回の本番が役者を成長させるんだ』とおっしゃっていて、本当にその通りだな、と実感しています。
 初日から千秋楽まで、もうこれ以上登れないよっていうぐらいのところまで成長させて終わりたいと思っております。よろしくお願いします」

 

 稽古場のエピソードを聞かれ、全力で殺陣の稽古に挑んでいた菅井さんは、ついには稽古場で重い木刀で素振りを始め、勢いで稽古場のガラスを割った(?)という話も飛び出し、会場が驚きに包まれる瞬間も。その台本にはびっしりと文字が書き込まれて、意気込みを感じたという。最後に、そんな菅井さんから挨拶が届けられ、会見は幕を閉じた。

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菅井「グループでは、キャプテンとしてということを中心にがんばってきましたが、今は、ひとりの人間として、いろんな経験をして、心を豊かにして、それを誰かに届けられるような人を志したいです。
 沖田総司が本気で愛を求めてるからこそ、目の前の人々を信じて、愛して、その人たちのために戦ってきた人物なので、自分もそんな存在になれるよう全力で演じます。改めて、生きるとはなんだろう、ということまで考えさせられるような物語で、観る方によっていろいろな感想を抱く内容だと思います。表面的な台詞だけでなく、そこに込められた思いや願いも、今に通じるところがたくさんあると思うので、それらをつなげていきたいです」

 

東京公演は2月12日(日)まで、紀伊國屋ホールにて。
神戸公演は2月17日(金)~19日(日)AiiA 2.5 Theater Kobeにて上演。
当日券の情報は、アール・ユー・ピー公式ツイッター @rup_produce をご確認ください。

公式サイト http://www.rup.co.jp/bakumatsu2023.html

 

撮影・文/おーちようこ

 

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