ミュージカル『新テニスの王子様』The First Stage、絶賛、配信中! 全力で応援レビューをここにお届けっ。

 先日、大千穐楽を迎えたミュージカル『新テニスの王子様』The First Stageが現在、絶賛、アーカイブ配信中! 初日全景と大千穐楽の購入は2月末まで(ほかは3月16日まで)。
https://ch.nicovideo.jp/new-tennimu-1st
 
 この機会に全力で観てほしいと願う、本サイト『最善席』寄稿者より、熱いレビューが到着!

CA4D9B91-1AD7-4362-B3D3-53C0A68199E8

観客もまた、バトンを渡す。

 

おーちようこ

 そこには確かに、まばゆい光があった。ミュージカル『テニスの王子様』(テニミュ)の存在を知ったのは2003年初演当時。がっつりと認識したのは、その2年後。とある若手俳優誌で2006年公開の映画『テニスの王子様』の取材に関わり、そのキャストの方々が舞台でも同じ役を演じられていたこともあり……と、気付けば、すっかり愉しくイチ観客として劇場に通うようになり。やがて、1stシーズンが終わり、2ndシーズンを迎えた、ある日のこと。

「演劇が好きな作家さんをテニミュにお連れしたいんですが……」

 と、気心の知れた編集氏から相談が。
 早速、ご一緒しました──果たして観劇後。
 真っ直ぐに舞台上を見つめる横顔が、はらはらと涙を流すその瞳が、紅潮する頬が、握りしめた拳が、全身で公演の楽しさを物語っていました。終演後、椅子に座ったまま、陶然としていた姿は今も忘れられません。そんなふうに誘い誘われ、通い倒していた本作で! ついにその先へと向かう新シリーズが誕生という報せが……しかも、このコロナ禍で!?
 1st、2nd、3rd、そして4thへと続ける、その先に成長した彼らを描いた、新! 新! 新!(何度でも言いたい……)ミュージカル『新テニスの王子様』が、このとてつもなくエンタメに厳しい2020年末に初日の幕を開けました。仕事柄、観たいけれど対面取材といった機会に向け、できるだけ観劇を控えていた身としては、ありがたくライブ配信を観劇。泣けたし、泣いた。ありがとう、ありがとう、ありがとう……それしかなかった。
 年が明け、2021年2月。大阪公演を経ての東京凱旋公演……私は会場にしてテニミュの聖地とも言える日本青年館にいました。チケットを用意して

「絶対に観てほしいんです」

 と連絡をくれたのは、かつて初のテニミュにお連れした作家、その人でした。緊急事態宣言下での観劇──ですが、即答でした。

「劇場で観たい!」

 とんでもなかった、とんでもなかった、とんでもなかった……2.5次元舞台という世界を確固たるジャンルへと押し上げた、この作品がさらなる高みを目指し、なお先へと進もうとしている。1stに出演した俳優が、帝国劇場でグランドミュージカルに出演した俳優が、全力の愛をもって後に続く者たちを厳しく導く存在として登場し、そこに食らいついていく、おそらくは初舞台に近い後輩たち。まるで原作に重なるかのような世界に、目の前に在る彼らの熱に、ただただ唖然とし、物語に没頭しました。
 勢いのまま、感想を伝えた作家さんが一言。

「おーちさんの『新テニミュ』が始まった……!」

 そう、始まってしまいました、新テニミュ。果たして、どこまで連れて行かれてしまうのだろう、今、わくわくが止まらない。確かに未曾有の非常事態ではある、けれど、そのなかから生まれる、とてつもない美しいものは確かにあるのだ。そう思えたことに心から感謝して、ここに衝動のまま思いを書き残す。

 
わたしたちには、テニミュがある。

 

紅玉いづき

「とりあえず、テニミュをみてもらえませんか?」
 この数週間、もう何度、誰にともなくこんな言葉をうそぶいたかわかりません。なんでもよいので、とりあえず、新テニミュを見てもらえませんか? そう、新テニミュです。正確を期すならば、ミュージカル『新テニスの王子様』The First Stage の配信を見ていただけないでしょうか。

 答えはすべてそこにあるので。

 この一年が、わたしの、わたし達の愛した演劇にどれだけの仕打ちをしたのか。そのことはもう、脇に置きましょう。繰り言はいつでもいくらでも言える。未来だけを見るには、わたし達は歯を食いしばり過ぎた。けれど、テニミュがはじまったんですよ。ミュージカル『新テニスの王子様』がはじまったんですよ!
 3回の「season」というループを抜けて、いや幸福なことにそのループを4回へとカウントを増やしながら。それら全部を突き抜けて、かつて2.5次元舞台という時代をつくりだした「テニミュ」が、新しい一歩を踏み出したのです。かつてテニミュが好きだったひと、今もテニミュが好きなひと、そしてこれからテニミュを好きになるひと、全員に見て欲しい第一歩でした。

 キャストが誰一人わからなくたって構わない、と思います。もちろん、わかればわかっただけ楽しいけれど、わからなくたって絶対に楽しい。ストーリーだって、知らずに触れられるならこんなに幸せなことはない。知っていたって、絶対に面白い。だってテニミュだから。ラケットひとつで、勝利をつかむ、王子様の話であるから。それだけをわかっていれば、もう充分。きっと好きなキャラクターがいる。きっと好きな役者が出来ます。

 もちろん、本当のことを言えば、真実を言えば、配信で見るよりも、劇場で見る方が絶対に楽しいことでしょう。
 どれだけの期待、どれだけの忍耐の上に、幕を上げ、人間が人間の表現を届けたか。「現場」に勝るものはないでしょう。けれど、わたしはそれをすすめることが出来ません。なぜならば、わたしも、あんなにも行きたくても、行くことが叶わない座席であったから。
 納得の上でした。何も恨まず、憎まず、自分で決めて、観劇を諦めた、はずだったのですが。さすがに、東京凱旋の感想を現地の友人から聞いた瞬間、叫んでしまいました。

「この世の中で、テニミュのアンコール曲追加よりも大事なものなんかある!?」

 多分ない、それはないのですが……それでも。見られなかった悔しさと、配信をしてくれるありがたさ、そしてひとりでも多くのひとに届いて欲しい、という思いでいっぱいです。
 かつて2.5次元の先駆けであったテニミュは、この時代に、ずらりと配信データを用意してくれました。
 ひとつだけを選ぶのならば、是非とも「大千秋楽」を。Wキャストである入江奏多役(相葉裕樹/泰江和明)の違いを見たいと思った方は、東京公演初日公演(全景映像)を。好きなキャラクター、好きなキャストが出来た方は、中学選抜/U-17(アンダーセブンティーン)スイッチング配信を。こちらは他のものより配信期間が長くとられております!
 とにかく、ほんの少しでも興味があったら。
 ほんのちょっとでも、触れてみたいなと思ったら。絶対に絶対に見て欲しいなと思います。わたし達はもうずっと、長い間、こう言い続けてきた気がするけれど。

 テニミュに出会うのに、「今」が一番、いい時ですから。

 この時代、この世界に。
 テニミュがあってよかったと、心から思います。
 ミュージカル『新テニスの王子様』開幕、本当に、おめでとうございます!!

illustration by ☆

 

アーカイブ配信特設ページはこちら
https://ch.nicovideo.jp/new-tennimu-1st

【東京凱旋公演 大千秋楽】
・販売期間: 2021年2月22日(月)12:00〜2021年2月28日(日)23:59
・販売価格:通常価格…3,700円(税込)
・視聴可能期間:購入から1週間

【東京公演初日公演(全景映像)】
・販売期間:2020年12月20日(日)12:00〜2021年2月28日(日)23:59
・販売価格:通常価格…2,800円(税込)
・視聴期間:購入から1週間

【東京凱旋 2月9日(火)昼公演 中学選抜スイッチング配信】
・販売期間:2021年2月17日(水)12:00〜2021年3月16日(火)23:59
・販売価格:通常価格…3,700円(税込)
・視聴可能期間:購入から1週間

【東京凱旋 2月9日(火)夜公演 U-17(アンダーセブンティーン)選抜スイッチング配信】
・販売期間: 2021年2月17日(水)12:00 〜2021年3月16日(火)23:59
・販売価格:通常価格…3,700円(税込)
・視聴可能期間:購入から1週間

PAGE TOP