その日、彼は空を舞った──『バックステージ オン ファイア』梅津瑞樹さんメインビジュアル撮影レポ

密着記事第2弾 石川県ビジュアル撮影レポート!

その日、彼は空を舞った?
『バックステージ オン ファイア』
メインビジュアル撮影日記

撮影・文/おーちようこ

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 第1弾に続き、お届けするレポ現場は石川県。
 さる11月23日の朝。
 ステージ上に荒川ヒロキプロデューサーをはじめ、公演の舞台となる「石川県こまつ劇場うらら」の方々とスタッフ陣が勢揃い。その中心には主演の梅津瑞樹さんを中空に吊るすためのフライングチームが。

 吊るす?
 そう、これは配信される劇場の空気を伝えるため、空間を活かして主人公を撮影したい、という荒川プロデューサーの意向により実現した撮影だ。このためにフライングチームをはじめ、メインビジュアルを手がけるカメラマンとデザイナー、そして梅津瑞樹さんも劇場入り。行うのは、もちろん撮影だけではない。そのまま石川県で公演の告知を兼ねてラジオ出演と地元Webタウン誌の取材も控えている。

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 ちなみに劇場のある小松市は能や歌舞伎で知られる「勧進帳」の舞台となった「安宅の関」がある土地。それだけに、華やかな曳山(上記写真こまつ曳山交流館みよっさ」常設展示より)の上で子どもたちが歌舞伎を披露する「お旅まつり」や「全国子供歌舞伎フェスティバル」といった市民参加の歌舞伎も実に盛ん。
 さらに来年は「十三代目 市川團十郎白猿 襲名披露巡業」も控えているという。そうした地域での伝統芸能を育み、広く届けるために本格的な歌舞伎を上演できるホールとして誕生した、この劇場は客席に花道を作ることもでき、舞台上も広くゆったりとした奥行きがあり天井も高い。ここに梅津さん演じる「新井拓海」が、飛ぶ。

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 早速、耐荷重700キロという、舞台の照明や背景幕を吊るすバトンに機材を取り付けるフライングチーム。お話を伺うと、なんと歌舞伎座の公演や人気アイドルグループのライブでフライングを手がけているという。実に心強い。一方、撮影の準備も進んでいく。作品タイトル「ファイア」にふさわしく照明で舞台上を真紅に照らしながら、新井が飛ぶ位置をテストしながら決めていく。着々と燃え上がる劇場空間が創られていくなか、いよいよ「新井」となった梅津さん登場。
「吊られるのは生まれて初めてです」
 と高い天井を見上げる。集まった石川県のスタッフの皆さんとも挨拶を交わし、早速、吊られるためのハーネスを装着……外れないよう、しっかりと取り付けられながらも、本取材に気付き、一言。「これ、ずいぶんとシュールな絵面じゃないですか?」その言葉に緊張気味だったスタッフがふっ、と笑い、場が和む。試しにちょっとだけ浮かしてみることに。つま先立ちから、ぐい、と身体が浮いた瞬間。
「おっ……!? 股間が? きゅっ、と???(笑)」と驚きつつも「あー……全体重が(ハーネスに)かかるとこんな感じになるんだ……」と初めての感覚に興味津々。いったん下に降り、あれこれ調整している途中も「これ、相撲のまわしみたいですね。着けたことはないけど……」と、おもむろに相撲の土俵入りのようなポーズで片手を前に「ごっつぁんです」と真顔で挨拶。梅津さんは基本、常に敬語でていねいにとつとつと話す。なのに、おもしろい。この撮影も、ずっと楽しい空気が流れていた。

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 準備は整い、いよいよ撮影に。
 スモークが焚かれ、静謐な空気のなか、ゆっくりと新井が吊られていく。ゆらゆらと揺れながら「人間は重力がないと不安なんだとわかりました……」と神妙な面持ちでコメント。だらりと力を抜いてみせたり、身体の向きや手足がどこまで動くかを試してみせたりしながらカメラマンから表情やポーズのオーダーに応えていく。ゴーッと燃えさかる様子を伝えるために脚立に乗ったスタッフが手にした扇風機で風を当てる。
 やがて両手を広げフェニックスのごとく羽ばたいたかと思えば、空を駆けるポーズへと変幻自在に両手両足を動かして、どんどん自由になっていく姿はさすが、の一言。モニターをのぞきこむスタッフからも思わず、「おおー!」と感嘆の声があがる。空中で、お馴染み「新井」の名札を差し出すことも忘れない。途中、新井の足元に脚立を入れて、休憩することに。脚立の高さに、改めて、飛んでいる位置の高さに驚く。

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 メインビジュアルの次は劇場内のいろいろな場所での撮影。今回の舞台は舞台上から飛び出して袖から楽屋、劇場ロビー、果ては奈落と呼ばれる舞台の下まで移動する……というわけで、いろいろな場所で撮影が続く。私服をイメージした衣裳では、鳩と一緒に撮影する一幕も。え、鳩? と思った方は本編をお楽しみに。

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 かくして撮影は無事終了。完成したメインビジュアルはご覧の通り。文化祭を成功させるべく燃え上がる新井と、いろいろな方向に炎上(?)する舞台を表す1枚が見事、爆誕した。

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 新井から梅津瑞樹さんに戻り、一路、小松市から金沢市へ移動。
 続いては、18時からエフエム石川のラジオ番組「MOVE」にゲスト出演。ここでは俳優・梅津瑞樹としてトーク。電話で出演かと思いきや、まさかの地元ラジオ局からの生出演に心躍った方も多かったのではないでしょうか。事前にSNSでも告知、radikoで全国で聴けることもあり、質問もたくさん届いていたもよう。ゲスト出演の後は、金沢のラジオで流すためのCM撮り。こちらも実にスムーズ、テイク3でOK! 12月1日から流れているので、ぜひチェックしてほしい。

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 そして再び着替えて新井となり、金沢のWebタウン情報サイト「週末、金沢。」の取材へ。ここでスタイリストから粋な計らいが。実は新井のメイン衣裳はスリーピーススーツでなんとベストもある、とのことで、ここ石川県の取材で初ベスト姿を披露! 貴重です。
 しかして、新井として撮影しつつも語る中身は梅津瑞樹さん。雨に曇る日本海を「鈍色(にびいろ)」と例え「叙情的な美しさ」と語り、ところどころに自身の感性のまま、独特の語彙がこぼれる。最後は読者プレゼントにサインを入れて、この日のお仕事は終了。土砂降りの雨のなか、車に乗り込み、「お疲れさまでした」と晴れやかに微笑み挨拶。丸一日、新井のように奮闘した梅津さんでした。

『バックステージ オン ファイア』配信情報

■チケット発売中!
■公演日程
2022年12月25日(日) 11:50 / 16:50(開場は開演の20分前)
アーカイブ期間:1月7日(土) 23:59まで

■販売期間
2022年12月1日(木) 10:00 ~ 2023年1月7日(土) 21:00
※配信終了日1日前の2023年1月6日(金)22時からはクレジットカード決済のみでの販売となります。

■配信チケット料金
※ご利用にはイープラスへの会員登録が必要となります。(入会金・年会費は必要ありません)
【一般販売】¥4,500(税込)
https://eplus.jp/livestreaming_engeki_backstageonfire/
【特典付きファンクラブ会員窓口】¥4,500(税込)
https://eplus.jp/livestreaming_engeki_backstageonfire/umetsu/
※申し込み時、梅津瑞樹ファンクラブ「梅津の潜む穴」会員番号(ニコニコID)の入力が必要になります。
特典①:購入者全員 小冊子「バックステージオンファイアの舞台裏(仮)」(後日郵送いたします)
特典②:購入者抽選「梅津くん使用小道具プレゼント」(当選者の発表は商品の発送をもって代えさせていただきます)

出演:梅津瑞樹 ほか
演出:川本成

協力:株式会社ネルケプランニング
共催:かなざわ演劇人協会/こまつ芸術劇場うらら
主催:バックステージオンファイア製作委員会

公式ホームページ https://backstageonfire.jp/
公式ツイッター @backstageonfire

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