まさにバクステ燃えてます!? 現在絶賛稽古中 梅津瑞樹さん主演『バックステージ オン ファイア』明後日、本番!

密着記事第3弾 東京・石川稽古場日記!

「この作品は全員野球です」
「やらない勇気!」
名言が次々、飛び出す稽古場レポ

 

密着記事、第1弾第2弾もお届け。

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 演じる役者を撮るカメラ、の映像が流れるモニターを見つめる役者たち。その映像を流しながら演出を付けていく。そんな、一風変わった稽古が続く。

撮影・文/おーちようこ

【東京稽古編 1日目】

 12月なかば、都内某スタジオ。
 集まった役者がそれぞれに自己紹介を行う、いわゆる「顔合わせ」が。改めて、ずらりとキャストがそろうと壮観だ。挨拶の後は台本の初通し読み。
 初といいつつも、さすが役者。熱量あるセリフが飛び出し、思わず笑いがこぼれる。稽古場のすみにいても、あふれる熱量に圧倒される。

 休憩をはさみ、演出の川本成さんから。
「間(ま)を恐れないでほしい。役者だから、つい間を埋めたくなるけれど移動しているときとか無理に話さなくてもいいです。
 劇場の表舞台上では市民文化祭をやっているという形なので、その時間軸を意識して出番がないときも、自分は今、役として、どこにどういるのかを意識していてほしい。カメラがあちらこちらに動き回るので、もしアレだったら積極的に見切れてください(笑)」

 ライブストリーミング演劇、という未知なる試みを、噛み砕いて説明していく。
「石川県の方々とのコラボも楽しみです。なんといっても今回は、全員野球ですから。役者もスタッフも、丸ごと全員でバッターボックスに立つ作品です」
 力強い言葉に、全員から拍手が起こる。すてきだ。
 
 通して読んだ後は、実際に立って動いてみることに。
 第1弾密着レポで「伝わる言葉を大切に」と語っていた川本さんの演出は、まさにその通り。実に的確にわかりやすい言葉で関係性を組み立てていく。

「きっと、このふたりは結構仲良しで飲みに行ってるの」
「たぶん、おもしろがっていて。だから、ちょっと意地悪してるのかもね」
「ここはもう、わくわくしちゃってるから。火が付いちゃってるんだよね」
「きっと、ここで覚悟を決めちゃうんだよ!」
「すごいショックで、もう、周りのことなんか気にしてないの」
「はい! 今、ここで好きになっちゃった!」

 決して「こうしてほしい」ではなく、人柄や心を細やかに掘り下げていく。その人が誰に向けて、どんな気持ちでいるかを想起させるような言葉を次々と伝えていく。
 ひとりの役者が、川本さんの言葉で変わる。
 その変化を受けた役者が変わり、またその先で変わり……次々と伝播していく。それがとてつもなく、おもしろい。今、この空間には目には見えないけれど、いろいろな情報が濃厚に飛び交っている。
 こうして1日目は終了。

 稽古終わりに川本さんは、こんなコメントを。
「できる限り共感できるような言葉で伝えたいんです。みんな役者だから、それでわかってくれるから、具体的な例え話として関係性を説明したり。だから演劇っぽい演出の話とかは全然、していないかもしれません(笑)」
 穏やかな笑顔で語る。そこには役者への信頼がうかがえた。

【東京稽古編 2日目】

 前日、実際に立ち上がって稽古をした結果、稽古場の空間を作り変えることに。壁には現地劇場の平面図が貼られ、自分たちがどこに移動していくのか確認しながらの稽古。具体的に、ここでは舞台袖で、楽屋へ、と切りの良いところまで演じていく。稽古を進めるうちに「カメラで撮って観たほうがよくない?」となり、実際に撮影してみることに。
 ……すると、役者の動きが変わった。演劇だけれど客席ではなく、カメラの向こうに観客がいる、ということを理解して演じていることが、伝わってくる。

 実際に立って撮って稽古をしてみると発見もたくさん。
 カメラマイクはどのくらい音を拾うのか?
 配信を視聴している観客に向け音楽は流すけれど会場での音響は?
 舞台上では「市民文化祭」が進んでいるわけだから、そちらの台本も必要だね。だったら舞台袖を通り抜けるときと段取りをあわせなくちゃね、などなどなど。

「いやー、これは初めてのことを見つけていく作業ですね。劇場に入ってからもやることがたくさんあるなー(笑)。
 でも、今回、いちばんの課題は役者がカメラを意識しないことだとわかりました。役者ってついついカメラに向かって並びがちだけど、今回は、やらない勇気! を持ってください」と川本さん。

 繰り返し演じることで役者もセリフを覚えていくのがわかる。だんだんと手元の脚本を見ずにいる瞬間が増えていく。同時にカメラに向かってどう動くか? どう見せるか? も精査されていく。
 カメラにぐい、と入り込んで観客に話しかけたり、あえて遠くで写り込んだりと「どう演じるか?」の幅が広がっていく。この日、はっきりと稽古の方向が変わった……いや、より広がり深度が増した、というべきか。

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【東京稽古編 最終日】

 カメラで撮りながら、観ながら、という稽古をただただ愚直に真摯に続けての数日間を経て、最終日。
 川本さんから挨拶が。
「これで東京の稽古は終わります。現場に入ったら大変なことはたくさんあると思いますが、それすら楽しんでほしいです。石川県の方々とはこれからご一緒することになりますが、その過程も作品の糧になると思っています。
 みなさんの佇まいがすでに人間味あふれていて、人間力があるので、その空気が画面に映る、それでもう魅力がある。そのことを、この稽古で実感しています。引き続き、劇場でも本番までよろしくお願します」

 荒川ヒロキプロデューサーからも一言。
「とても心強い方々に恵まれたことに感謝しています。大変なことをお願いしてしまっていますが、こうしてご一緒できることがとてもうれしいです。石川県のキャストもスタッフもとても楽しみにしていますので、最後までどうぞよろしくお願いいたします」
 あたたかい拍手に包まれて、東京の稽古は終了。いよいよ石川県入りだ。

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東京稽古場にて全員の記念写真。公演中のハッシュタグ「#こま文」で笑顔!

 

【石川稽古編】

 劇場入り。
 ここから、ますます稽古の深度が増していく。
 稽古場で繰り返し繰り返し、心身に叩き込んだことを実際の空間で確かめていく。

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 楽屋口から廊下、舞台袖を通り抜け、劇場エントランスへと役者たちと配信のカメラクルー、その映像と動きを確認しながら演出の川本さん、といった面々がぐるぐると歩き回り、歩き回りながら、ここでも「発見」を続けていく。配信のためにはケーブルでの中継が不可欠で、今回、用意された長さは実に100m! それらをさばきながら劇場中を歩き回る「新井」を追いかけていくというからすごい……。

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 そうして届けられた映像を配信、さらに劇場の音響、照明を手がけるテクニカルチームの基地も完成。今か今かと待ち構えていた、石川県の役者・スタッフチームも合流。「こまつ市市民文化祭」のための稽古も始まる。劇場にはなんとポスターも! そう、ここは「こまつ市」なのだ。

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 そして。
 稽古を見ていて気付いたことが……舞台上では文化祭を開催していて、その企画進行をつとめる「新井」は主演なのに! なんと、一度も舞台上には登場しない(?)のである……そんな演劇ってある? 果たして、我々はナニを観せられてしまうのか?

 まもなく開催される1日限りの文化祭に向け、実際の『バックステージ オン ファイア』の上演に向け、試行錯誤を繰り返しながら、今この瞬間も着々と準備は進んでいる。

 当日は「こまつ市 市民文化祭 広報」11:50公演用 @komatsu_urara12/16:50公演用 @komatsu_urara21 にて、お会いしましょう。つぶやいたコメントが読まれちゃうかも?

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舞台情報

ライブストリーミング演劇『バックステージオンファイア』公式

【出演】

梅津瑞樹/髙木俊/政岡泰志/山岸門人/チャンへ/太田夢莉/大原万由子

マジシャンRENA/かはづ亭みなみ/種本敏江/蜂谷日和/中里Re:論/春海圭佑/美緑トモハル/勢登香理/菊玉益也子/島崎愛子/堀朋子/岡崎裕亮/山田勝文/石戸谷政幸/真桜/立川談慶/永井幸子/平川和宏

竹若元博(バッファロー吾郎)/細見大輔

スウィング 横山祥子/佐藤和斗

演出:川本成
脚本:新津孝太 佐々木直
音楽:西山宏幸
撮影:山田康太
照明:宮向隆
音響/配信音声:佐藤こうじ
配信:原口貴光
衣裳:野中沙織
ヘアメイク:M’s factory
演出助手:武田篤
フラダンス監修:中谷美穂(プナアーラスタジオ)
宣伝美術:岡垣吏紗
宣伝写真:中村理生
グッズ制作:DMI
web:ファーストエイブル
票券:Mitt
制作:瀬戸一恵
取材記録:おーちようこ
プロデューサー:荒川ヒロキ

協力:株式会社ネルケプランニング
共催:こまつ芸術劇場うらら/かなざわ演劇人協会
企画・製作:バックステージオンファイア製作委員会

■チケット発売中
イープラス「Streaming+」にて配信販売

■公演日程
2022年12月25日(日) 11:50 / 16:50(開場は開演の20分前)
アーカイブ期間:1月7日(土) 23:59まで

■販売期間
2022年12月1日(木) 10:00 ~ 2023年1月7日(土) 21:00

※配信終了日1日前の2023年1月6日(金) 22時からはクレジットカード決済のみでの販売となります。
■配信チケット料金

※ご利用にはイープラスへの会員登録が必要となります。(入会金・年会費は必要ありません)
【一般販売】¥4,500(税込)
https://eplus.jp/livestreaming_engeki_backstageonfire/

【特典付きファンクラブ会員窓口】¥4,500(税込)
https://eplus.jp/livestreaming_engeki_backstageonfire/umetsu/

※申し込み時、梅津瑞樹ファンクラブ「梅津の潜む穴」会員番号(ニコニコID)の入力が必要になります。
特典①:購入者全員 小冊子「バックステージオンファイアの舞台裏(仮)」(後日郵送いたします)
特典②:購入者抽選「梅津くん使用小道具プレゼント」(当選者の発表は商品の発送をもって代えさせていただきます)

 

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